- 運動で病気は防げるか?
【生活習慣病】に対して予防効果は絶大です。但し、やり過ぎは逆効果になることもあります。
潜在的に、心臓疾患、高血圧などの病気の芽を持っている中高年者 にとっては、『ああ楽しかった、また明日も体を動かしたいな』気持ちの良い運動でなければなりません。 心身ともに余裕をのこすことが鉄則なのです。
日本人は、世界一の長寿国となり、高齢者社会になりました。 その一方で、加齢にともなって、糖・脂質代謝異常、糖尿病、高血圧症、高脂血症、脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化性疾患が急増しています。 運動不足・運動過剰・睡眠不足は、【生活習慣病】の原因となるのです。
- 老化のメカニズム
老化の原因としては、昔からあるプログラム説・エラ−説。最近特に注目されている活性酸素・フリ−ラジカル説が上げられます。 生理学的には、『生理的老化』『病的老化』の二つに分けられます。
『生理的老化』の例としては、しわが出来る。白髪がでてくる。などで・・・
『病的老化』の例としては、加齢、喫煙、アルコ−ル、栄養、運動、睡眠不足、活性酸素などの環境因子の影響を受けて老化を加速します。それは、臓器に機能不全を生じやすく、免疫防御力を低下させて、動脈硬化症などに繋がります。動脈硬化とは、若いときには弾力に富んでいた血管が、歳と共に硬くなったり、狭くなったり、詰まったり、破れやすくなったりする生理的老化の一つです。
人間は、血管から老化すると言われます。『死の四重奏』という言葉もあるほどです。『死の四重奏』というのは、肥満・高血圧・高脂血症・高血糖の四つが重なることです。更に喫煙を加えて『死の五重奏』ともいう。日本人の血管病による死者は三割を占めます。加齢による運動機能の低下は、20歳の運動体力を100パーセントとして、『握力』は70歳になっても70パーセント余りを保ちますが、目を閉じて左右どちらかの片足で立つ『閉眼片足立ち』は、40歳で50パーセント低下、70歳では20パーセントを下回る。
『腕立て伏せ』においては、30歳で40パーセント低下し、70歳では20パーセント低下する。
『立位体前屈』は、体の柔軟性を測るバロメ−タ−になりますが、30〜40歳代で急激に低下します。瞬発力を評価する『垂直跳び』や、敏捷性をみる『反復横跳び』や、足の筋力を測る『脚筋力』にもほぼ同様の低下が見られます。オ−タ−メイドの運動処方が必要不可欠なのです。
ただ、漠然と運動をするのではなく、最近では、個人の体型・体力・潜在的疾患に合わせた対応の運動が必要とされています。 高齢になってくると、柔軟性・敏捷性の運動機能の低下だけでなく、全身持久力の指標となる『最大酸素摂取量』も低下して、50歳代になれば、20歳代の数値の50パーセント程度に低下します。
『最大酸素摂取量』とは、人間が一分間に体内に取り込むことが出来る酸素量の最大値のことです。高ければ高いほど体力があることになり、全身持久力を測定する国際的指標となっています。運動を行うにも十分な準備運動が必要ですし、【加圧トレ−ニングに於いては、加圧専用ベルトを装着した圧と、血管への3通りの基本運動がそれにあたります】個々に合った軽い強度の運動をゆっくりとしたペ−スで行うことが重要なのです。 高齢と共に運動による疲労回復が遅れますので、運動後は十分に休養し、疲労を翌日に残さないようにして、残っている場合は完全に疲労が消えてから再度、運動を継続していくことが大切です。
しかし、加圧トレ−ニングは極度の身体的疲労を残しませんので、継続的に日常生活の中で短時間で行える運動です。そして効果も絶大です。『糖尿病』を例にとって、老化と運動によるトレ−ニング効果を簡単に説明するならば、加齢に伴って人間のインスリン受容性【糖代謝量】が低下するのと、身体の不活動が加わると糖処理能力が低下し、 インスリン受容性【糖代謝量】が低下することの2通りが判明しています。 同時に、身体的トレ−ニングによってインスリン受容性【糖代謝量】が低下するのを防ぐことも判明しています。
特に『糖尿病』の場合、食事療法と共に運動療法がいかに大事で重要であるかがわかります。もう一つの老化の原因は、活性酸素なのです。
この活性酸素を分かりやすく表現すならば、すぐにそばにいる誰とでも【脂質・たんぱく質・糖質・遺伝子など】喧嘩を始める『やんちゃ坊主』のような酸素の一種です。
活性酸素から身を守るには?呼吸によって摂取した酸素の2パーセントは、有毒の活性酸素になるのです。
活性酸素の種類は代表的なものは、ス−パ−オキシト・過酸化水素・ヒドロキシラジカル・一重項酸素の四種類です。- ス−パ−オキシト
人間の体内で最初に、そして大量に発生する酸素です。それ自体の毒性は少ないのですが、悪質な活性酸素に変換するので、この段階で封じ込めが重要です。 - 過酸化水素
体内の細胞から一部作られますが、大部分はス−パ−オキシトから一電子還元し二次的に発生します。 - ヒドロキシラジカル
極めて悪質な活性酸素です。 手当たり次第に細胞膜や遺伝子を傷つけ、がん発生にも深く関与しています。 - 一重項酸素
紫外線や放射線などの影響で発生する活性酸素です。予防対策としては、紫外線を避ける。不要な放射線検査は避ける。
活性酸素に対抗する食品としは、トマトなどに含まれるリコピンの摂取や、日本ソバは、百寿に繋がる理想的な食品です。良質のたんぱく質と、ポリフェノ−ルの一種のルチンを豊富に含んでいますので、強い抗酸化作用があります。 ビタミンE・カテキンなども抗酸化物質が挙げられます。ビタミンCのみを運動時に摂取すると酸化ストレスを助長するので注意が必要です。ですから、ビタミンC、ビタミンEを併用すると有効です
活性酸素は、90数パーセント以上の病気と、大なり小なり因果関係があります。そして、すぐそばにある細胞・組織に害を及ぼします。
例えば、活性酸素がDNA【遺伝子】を傷つければ、がんの原因になります。脂質を傷つければ、動脈硬化の促進になります。糖質を傷つければ、慢性疾患や老化の原因になります。 たんぱく質【アミノ酸】を傷つければ、その性質が変わり、機能異常を引き起こす原因になる。人間が一日に呼吸する酸素量の約2パーセントは活性酸素に変換されるのですが、もし人間の体内に抗酸化防御システムがなければ、わずか、数分で癌が発生してしまいます。
運動で活性酸素に打ち勝つ体力をつけよう
適度な加圧筋肉トレ−ニングでの持久的運動は、最大酸素摂取量、インスリン感受性、骨密度の増加などのトレ−ニング効果をもたらします。 自己流の激しい運動は、からだ全体の酸素消費量を10倍から15倍にし、活動筋への酸素流入量は約1000倍に増大されます。 それによって、体内の活性酸素の発生量も増加させてしまいます。ですから、激しい運動は活性酸素が増大しやすく、逆効果になりやすいのです。
適度な軽めの加圧筋肉トレ−ニングを繰り返すことによって、活性酸素の重要な発生源を小さくします。血管が強化され、活性酸素による動脈硬化に対しては、防御能力と回復力が格段に高まることが報告されています。- ス−パ−オキシト




